松下 和樹

ホームページ制作のサブスクを選ぶときは月額の金額を比べる前に、次の3つを契約書と規約で確かめます。
解約: 最低契約期間と途中でやめたときにかかる金額
譲渡: 解約したあとにサイトとドメインが手元に残るか
修正回数: 月額に含まれる修正の範囲と回数
サブスクのデメリットとして挙がる「総額が高くなる」「解約するとサイトが消える」もほとんどがこの3つの条件から生まれます。
この記事ではStudioでホームページの制作と公開後の運用を月額で引き受けているMacminol株式会社が、3つの条件の見方と、契約前に聞くことのチェックリストをまとめます。
選ぶときに見る点の一覧
先に全体を表にまとめます。左の列の順に確かめていくと、比べる候補を絞りやすくなります。
見る点 | 確かめること | 見るところ |
|---|---|---|
総額 | 制作費と月額を足した、3年分の支払い | 料金表 |
最低契約期間 | 何ヶ月は続ける約束か・自動で更新されるか | 契約書・規約 |
途中解約 | 期間内にやめたときの金額の計算の仕方 | 契約書・規約 |
解約の手続き | 何日前までに・どの方法で伝えるか | 契約書・規約 |
解約後のサイト | データを渡してもらえるか・公開を続けられるか | 契約書・FAQ |
権利 | 受け取ったサイトを自由に直して使えるか | 契約書 |
ドメイン | 誰の名義で契約するか | 契約書・申込書 |
修正の範囲 | 1回の修正で頼めること・頼めないこと | 規約・FAQ |
修正の回数 | 月に何回か・超えたらいくらか | 料金表 |
修正以外の中身 | 数字の報告・打ち合わせ・改善の提案があるか | 料金表 |
ここから1つずつ見ていきます。
ホームページ制作のサブスクとは
ホームページ制作のサブスクは制作と公開後の更新・保守を、月額の料金でまとめて引き受ける契約の形です。初期費用を抑えて月額だけにするサービスもあれば、制作費と月額の両方がかかるサービスもあります。
一度に制作費を払って納品を受ける形(買い切り)と比べると、違いは次のとおりです。
比べる点 | 買い切り | サブスク |
|---|---|---|
支払い | 制作費をまとめて払う | 月額を払い続ける(制作費がかかる場合もある) |
公開後の修正 | 頼むたびに見積もり・または自社で直す | 月額の範囲の中で頼める |
契約の終わり | 納品で区切りがつく | 解約の条件しだいでサイトの扱いが変わる |
公開後の修正を毎回頼むのが面倒で、更新が止まってしまうことはよくあります。原因と直し方は「ホームページを更新できない原因と解決策」にまとめています。
サブスクのデメリットは契約の終わり方に出る
サブスクで後悔が起きやすいのは契約を続けている間より終わるときです。よく挙がるデメリットは次の3つです。
長く使うと支払いの総額が買い切りを上回ることがある
解約するとサイトが公開されなくなる・データを受け取れないことがある
修正を頼まない月も同じ月額がかかる
1つ目は総額で比べれば事前に分かります。2つ目と3つ目は契約の条件で決まるので、申し込む前に確かめておけば防げます。
総額は3年分で比べる
月額だけを並べると安く見えるサービスでも制作費や最低契約期間を足すと順番が変わることがあります。比べるときは次の式で、候補ごとに3年分の支払いを出してみます。
総額 = 制作費 + 月額 × 使う月数 + オプションの費用
当社のNOL-WEBで計算してみます。制作費200,000円とライトプランの月額30,000円で、1年目の支払いは560,000円です。
3年使うと200,000円+30,000円×36ヶ月で1,280,000円になります(金額は税別・2026年10月時点のmacminol.com/service/nol-webの表記)。
ここに修正の回数や打ち合わせの有無を並べて、同じ金額で何を受けられるかを比べると判断しやすくなります。
見る点1: 最低契約期間と解約の条件
確かめること
最低契約期間はサービスによって設けていないものから2年のものまで幅があります。期間そのものより、期間内にやめたときにいくらかかるかを先に確かめます。
最低契約期間は何ヶ月か・いつから数えるか
期間が終わったあとは自動で更新されるか・更新の単位は何ヶ月か
期間内にやめたときの金額は「残りの月額の全額」か「一部」か
解約の申し出は何日前までに・どの方法で伝えるか
見る点2: 解約したあとのサイトとドメイン(譲渡)
サイトのデータを渡してもらえるか
サービスによっては解約すると公開が止まり、サイトのデータも渡さない形があります。この場合は解約したあと、同じ内容のサイトを別の会社で作り直すことになります。
契約書や規約で次の点を確かめます。
解約したあとにサイトのデータを渡してもらえるか
渡してもらうのに費用がかかるか・条件(何ヶ月払ったあとなど)があるか
受け取ったあと、自社や別の会社で直して使い続けてよいか
デザインや文章の権利も確かめる
サイトのデザインや文章の著作権は契約によって譲り渡すことができます(著作権法第61条第1項)。
ただし譲渡の契約で作り変える権利(27条)と、作り変えたものを使う権利(28条)を特に書いていないと、その権利は譲り渡した側に残ると推定されます(同法第61条第2項)。
受け取ったサイトを自由に直して使いたいなら、この点まで契約書に書いてあるかを見ておきます。
作った人の意に反して作品を変えられない権利(同一性保持権・同法第20条)は著作者人格権の1つで、譲り渡せません(同法第59条)。この権利を行使しない約束が契約書にあるかも確かめておきます。
ドメインの名義を確かめる
解約したあとも同じアドレスを使い続けるには、ドメインが自社の名義で契約されている必要があります。名義やログイン情報の確かめ方は「ホームページを更新できない原因と解決策」にまとめています。
当社のNOL-WEBではドメインを最初からお客様名義で契約していただいています。契約の終了時(満了・中途とも)はサイトを譲渡費0円でお渡ししています。
条件はmacminol.com/service/nol-webのよくある質問に載せています(2026年10月時点)。

見る点3: 修正回数と修正の範囲
1回の修正で頼めることを確かめる
「月2回まで修正できます」と書いてあっても、1回で頼める中身はサービスごとに違います。文字の差し替えだけなのか、新しいセクションの追加まで入るのかで、同じ回数でも使い勝手が大きく変わります。
次の点を規約やよくある質問で確かめます。
1回の修正に含まれる作業(文字・画像の差し替え・料金表の変更・お知らせの掲載など)
回数に入らない作業(セクションやページの追加など)と、その料金
使わなかった回数を翌月に回せるか
頼んでから直るまでの日数の目安
当社のNOL-WEBでは既存ページの文字・画像の差し替え、料金表・営業時間の変更、お知らせの掲載代行などを修正の対象にしています。回数はライト月1回・スタンダード月2回・ビジネス月3回です。
回数を超える追加はスポットの料金で、セクションの追加が10,000円〜、新しいページが20,000円〜です(金額は税別・2026年10月時点のmacminol.com/service/nol-webの表記)。
自社の更新の頻度と合わせる
修正の回数は多ければ良いわけでもありません。去年1年で料金・営業時間・お知らせ・実績をそれぞれ何回変えたかを数えると、自社に合う回数が見えてきます。
お知らせやブログのように頻繁に増える情報は、社内で入力できる作りにしておくと修正の回数を使わずに済みます。どこを社内で直し、どこを任せるかの分け方も「ホームページを更新できない原因と解決策」で表にしています。
修正以外に月額で受けられること
サブスクの月額には修正のほかに、サーバーの管理・数字の報告・打ち合わせ・改善の提案などが含まれることがあります。月額が同じでも中身が違うので、料金表の項目を並べて比べます。
月額に含まれることの例 | 確かめること |
|---|---|
サーバー・ドメインの管理 | 費用が月額に含まれるか・別に払うか |
アクセスの数字の報告 | どの数字を・どれくらいの頻度で受け取れるか |
打ち合わせ | 月に何回・どの方法(オンラインなど)か |
改善の提案 | 数字を読んで次に直す所を出してくれるか |
当社のNOL-WEBではどのプランにも月1回のアクセス解析のレポートとミーティングが付きます。スタンダードとビジネスはレポートに改善の提案が付き、ビジネスは四半期ごとに競合の市場の動きも見ます。
公開したあと誰も数字を見ていない状態は、サブスクかどうかに関わらずよくある失敗の1つです。ほかの失敗と防ぎ方は「中小企業のホームページ制作でよくある失敗7つと防ぎ方」にまとめています。
契約前に聞くことのチェックリスト
候補の会社に相談するときは次の項目をそのまま聞いてみてください。答えが書面(契約書・規約・料金表)で確かめられるものは、口頭の説明とあわせて書面でも見ておきます。
項目 | 聞くこと |
|---|---|
総額 | 制作費・月額・オプションを足して3年でいくらか |
最低契約期間 | 何ヶ月か・いつから数えるか・自動で更新されるか |
途中解約 | 期間内にやめたらいくらかかるか |
解約の手続き | 何日前までに・どの方法で伝えるか |
サイトの譲渡 | 解約したあとにデータを渡してもらえるか・費用と条件は |
権利 | 受け取ったサイトを自由に直して使えるか |
ドメイン | 自社の名義で契約できるか・今のドメインを使えるか |
修正の範囲 | 1回で頼めることと、回数に入らない作業の料金 |
修正の回数 | 月に何回か・余った回数は翌月に回せるか |
修正以外 | 数字の報告・打ち合わせ・改善の提案は含まれるか |

よくある質問
サブスクと買い切りはどちらが安いですか?
使う年数と、公開後に頼む修正の量で変わります。制作費・月額・オプションを足した3年分の総額を候補ごとに出し、買い切りの場合は修正を毎回頼んだときの費用も足して比べると判断しやすくなります。
最低契約期間の途中でも解約できますか?
途中でやめられるかと、そのときにかかる金額はサービスごとの契約で決まっています。申し込む前に契約書と規約で確かめておきます。
解約するとホームページは消えてしまいますか?
サービスによって違います。公開が止まってデータも渡さない形もあるので、解約後のサイトの扱いは申し込む前に契約書で確かめてください。NOL-WEBの譲渡の条件もサービスページに載せています。
修正の回数が足りなくなったらどうなりますか?
回数を超えた分をスポットの料金で受けるサービスと、上のプランに変えて回数を増やすサービスがあります。
NOL-WEBでは回数を超える追加はセクションの追加10,000円〜・新しいページ20,000円〜(税別)でお受けしています。
今のホームページをサブスクに切り替えられますか?
作り直してサブスクで運用する形なら、今のドメインを引き継げるかが最初の確認点です。NOL-WEBでもすでにお持ちのドメインで制作できます。
ドメインの契約の状況によって進め方が変わるので、管理会社の情報を手元にそろえてからご相談ください。
契約の条件まで見せて比べられるNOL-WEB
MacminolのNOL-WEBはStudioで制作したホームページを、公開後も月額で更新・運用するサービスです。
制作費・月額・最低契約期間・譲渡の条件をサービスページに載せています。他社と並べて比べるときの材料として、料金と条件をご覧ください。
この記事を書いた人
Macminol株式会社 代表
松下 和樹
兵庫県明石市で中小企業のホームページ制作、LINE公式アカウントの構築と運用、AI導入支援を手がける。請求書の発行や会議の記録など自社の業務の多くをAIに任せて回し、その運用の決まりをもとにお客様のAI導入を支援している。
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